立ちションが行われる場面は様々だと思うが、常々思うにタイムカード打刻中、つまり勤務中に発生する立ちションイベントは総じてエッチだと思う。人によってはそれを特に仕事の必要から着ている制服という姿に求めている、と言えば分かりやすいだろう。佐●急便とかクロ●コとかゆう●ックのドライバーが立ちションしているところに遭遇すれば確実にときめくし、それを盛り上げるのは間違いなく制服姿なのであろう。ただ、個々の制服姿には好みがあると思うし、そもそも制服姿で普段してはいけない行為をするといった観点からすると立ちションでなくても構わない。仕事の制服姿でオナニーしていても野グソしていても、絶対トキメクであろう。
そこで考えた。なぜ制服姿の立ちションは人々をこんなにも魅了させるのか。筆者が行き着いた答えは、タイムカード打刻中の時間、すなわち勤務中に行われている立ちションということが極めてシコい要素なのだという結論である。このように考えれば、スーツ姿の男が明るい時間帯のコインパーキングで営業車から降りて隅っこへいき立ちションしていることに感じるエロさにも説明がつく。あるいは、電気工事作業員で作業服姿の男が、これまた白いミニバンを駐めたコインパーキングの横で、乗車前にサクっと立ちションしている姿のエロさ。全て勤務時間内に行われている立ちションだから興奮するのである。
少し視点を変えてみよう。先ほど挙げたスーツ男が、退勤後の夜に繁華街の一角で、二次会をどうするのかぐだぐだ決めている時間にかすかな尿意を感じ、集団をふらっと数歩移動した電柱裏で立ちションをしたとする。これでも普通にシコいとは思うのだが、一方の真っ昼間にお酒が入ってもいない状態で、コインパーキング内営業車の傍で立ちションしているほうが、がぜんシコい。勤務中に明確な自己の意思の下、トイレじゃない場所で立ちションをしちゃっているのである。勤務中に起きる問題の懸念、それはバレた時の代償である。営業車に社名が入っていたら?先ほどまで接していた顧客が万が一見ていたら?たぶん会社にチクられる可能性があるのである。近年ならそういったツイートがTwitter上などで拡散されかねない。
そんなにもリスクが高い勤務時間中の立ちションであるが、ではなぜ実際にそれをする男が一定数いるのか。まず、一般的によく考えられがちな意見として「我慢の限界だから」というものがある。しかし本当にそうなのであろうか。本当にそんなに高頻度で成人男性が我慢の限界をむかえるのだろうか。トイレに行くチャンスは、コンビニなどいくらでもあるし、そもそも一般的には、お酒を飲んでいない状況下で短時間に尿意が1%から99%に上がったりしない。あくまでも個人な見解であるが、男が明るい時間帯にする立ちションはそのほとんどが「めんどくささ」に起因するのではないかと考えている。
外回りの一件を終えて、取引先で「ちょっとトイレ」がめんどくさいという考え方が根底にあるのだが、もっとも当の本人はトイレに行くことのイベント自体がめんどくさいとは自覚していない。どういうことかと言うと、コインパーキングに駐めた営業車の前にたどりついてドアを開けるまで尿意は忘れているのである。それで、ドアを開けるために立ち止まった瞬間、かすかに膀胱にたまった小便を感じる。そしてここで、めんどくさいと思う気持ちが強まり、要するにわざわざここからまたトイレを探す、あるいは車でコンビニなどトイレに寄れるところに移動するという選択はめんどくさいのである。その結果、車に乗る前にサクっと立ちションしていくのである。
極限まで溜めたような尿意ではないため、立ちションにかかる時間もそんなに長引かない。筆者は基本的には極限の上で行われる最終手段としての立ちションを見るのが好きであるが、ここで述べているようなものぐさな男の行為として限界でもないのに行われる立ちションも好物である。めんどくさいから立ちションしよう、という思考回路は何も勤務時間中の男のみに起こるものではないが、先に述べたように勤務中の立ちションでしか起きえないクレームなどのトラブルが懸念されるのであり、同じ行為でもイケナイコトの度合いが変わってくる。制服姿の場合、それを着衣しているだけで社名を背負う。立ちションは後ろ姿が無防備であり、その観点からすれば普通のスーツを着ているだけでよい外回り営業マンや作業着姿の人なんかは、制服よりも特定されにくい。ただ、やる方も明るい時間という特性上、ばれないように対策することがほとんどである。運送業なんかは、うまくトラックをコインパーキングの角に駐めた上で死角を作ってやる。営業マンは、小さいコインパーキングでは絶対しない。広めのところや、駐車台数が多いところでならやる人はやる、といった具合である。立ちションがされやすい場所についても今後考察していきたいが、基本的に広めのコインパーキングなんかだと、奥の方や隅っこでは、仮にパーキング外の歩道などから歩行者に目撃されたりしても、一体何をしているのか分からないだろうし、タバコかな程度なのである。
今回紹介したレア度の高い、勤務中に発生する立ちションとそれが勤務中に行われているからこそエロいのだという観点。もし見かけたらラッキーであることをくれぐれも忘れないで欲しい。明るい時間だから、立ちション跡の水たまりや草木からしたたる液体もチェックすることを併せておすすめしたい。