ハイブリッド放尿

 形状に嗜好はあるのかと問われれば、実はあまりない。包茎とかズルムケとか、そういう話である。

 でも、ションベンが出ている様子について、という条件を付けてよいのであれば、ズルムケから勢いよく吹き出るほうが好きである。でもかといって、包茎からドボドボこぼれ落ちる様子も決して嫌いではない。皮が被った状態でションベンを出し始め、それからすぐに皮をむくタイプの放尿なんかも、ドボドボとショパーー(勢い)の両方を兼ね揃えているから、楽しい。要するにションベンさえ出ていれば、なんでもよいのである。

 形状は選り好みしないと言ったが、やっぱり仮性包茎のションベンは興味深い。

 男が行う毎日の放尿作法は、もちろん個人差があると思うが、仮性包茎の場合においての手順は次のとおりであるはずだ。ボロンと出す、利き手の親指と人差し指で剥く、剥いてからションベンを出す。つまり、当たり前のことであるが、仮性包茎の男たちは、皮を剥いた状態にしてから、ようやく放尿をはじめるのが通常時の作法となる。仮に、男の年齢が35歳だと仮定した上で、さかのぼること高校生から放尿時に剥くクセがついたとしても、単純に約20年くらいは、放尿前に剥く習慣ができているはずである。裏を返せば、無意識に剥いているからこそ、剥かないで放尿をすることなんてめったになくなってしまうのである。習慣とはそういうものだから。

 ここでふと考えた。放尿前に必ずチ●コの皮を剥いている仮性包茎の男が、万が一、なんらかのトラブルにより、おもらしをしてしまったら、どうなるだろう?と。この際、おもらしでなくたってよい。小便器に立つまで、ちょっと間に合わなくて、チビってしまった状況でもよい。

 無意識の習慣から放尿前には皮を剥いている男が、おもらしをした場合、当然ながら皮など剥けない。そんなヒマはない。いつもと違う形状で、ズボンの中でションベンを漏らすのである。皮を被ったまま、放出してしまうのである。(もしも、おもらしする瞬間に、手をパンツの中に突っ込んで、パンツの中で皮を剥きながらおもらししていたら、それはそれでヤバイのだが。)チャックを下ろすのが間に合わなかった場合でも、チビった時の一瞬の放出は、皮が被った状態のはずである。そう、チビる前には、剥けない。いつもと違う形状で、出ちゃっているのである。

 これを考えた時、冒頭で述べたような包茎の状態から放尿をはじめて、ションベンを出しながら皮を剥いてやる“ハイブリッド放尿”は、実は我慢の限界による産物なのではないかと思うようになった。非常にエロくないか・・・。

 要は手順として、ボロンと出すのと同時にションベンが先に出始めてしまって、皮を剥くのが単に間に合わなかっただけである。習慣的に、いつもは先に皮を剥いてからションベンを出すような男が、それに間に合わず皮を被った状態からションベンを出しちゃっているのであり、ションベンが出ているその状態のまま「ニュッ」っと皮を剥くのは、勢いのあるションベンがチ●コの内部を通過しているためいつもと違う感覚であろう。水が出ているホースが暴れるように、運が悪ければションベンの道筋もズレ、ズボンや床を汚しかねない。

 あ。最後に、仮性包茎の人で常時剥かないで放尿する派の人がいたら、ちょっと話を聞きたいので、ツイッターでリプいただければ幸いである。