たまにいる、小便器でのガードが堅い男。チャックを下ろしたのとは反対の手で、チ●コが横から見えないようしっかりとガード。これを「手チンで隠してる」と心のなかで命名している。でも、「手チン」っておかしな表現かもしれない。だって、手チンという語彙が本当にあるとすると、その対義語は手マンでしょ。ほら、手マンだと意味が異なってくる。女性は、手マンでオシッコが出ている部位を隠してはいないのだから。
とにもかくにも、このブログ上においての「手チン【てちん】」とは、
“男性が立って小便を放つときに、チャックやパンツ、またはチ●コを支えるために使っている手ではなく、その反対の手をチ●コを隠すように広げて添え、特に横にいる他者からチ●コが見えないようガードしている行為”
と定義しよう。広辞苑とか大辞泉にそのまま載るといいんだが。で、本題に入ると、印象的なこの手チンに関する2つの目撃談をごく簡単にしていきたい。
まず1つめは、いつだかの新宿は歌舞伎町で、今はなくなってしまったコインパーキングの端で、やや堂々と立ちションをし始めた30代の髪型ツーブロックなリーマンがいた。なお、偶然の目撃ではなく、私は張り込んでいた。
なかなかの清楚なイケメンだったため、これはぜひともお手並み拝見と、後ろをゆ~っくり足音をたてずに横目で凝視しながら通り過ぎたところ、そのリーマンは見事なまでの手チンで、ションベンが吹き出るチ●コを隠していた。右手だか左手だかは忘れたが、とにかくチャックを下げてパンツを引っ掛けているのとは反対の手の、その全ての指をピーン!と立てて、自分の手のひらが最大面積になる形を作り出し、それをチ●コの横にピタっと添えていた。小学生のとき、先生が「前にならえ!」と号令をかけたとき、手を肩の高さでピーンとさせ、同時に指も前に突き出していたと思う。まさに、その手の形で必死に手を横に添え、チ●コを隠していた。更に言えば、手チンの反対側、すなわちチャックを下げてパンツを下ろしている側の手も、パンツを引っ掛けている親指以外は、同様に指を最大限にピーンと伸ばして、同じく手チンしていた。(手チンしていた、って表現ウケる)
その立ちション男は、こちらの存在には気づいていなかったはずだ。それにも関わらず、全力で手チンで隠していたことから分かるとおり、立ちションという行為そのものはバレてもしょうがないが、自分のチ●コだけは他者に目撃されたくなかったのだろう。随分と用心深いものだなぁ。
2つめの手チンエピソードは、場所はどこだったかは忘れたのだが、JRの駅にありがちな、小便器が壁に埋め込まれていて、もともとチ●コを隠しにくいタイプのトイレでの出来事である。たまたま横に来た、紺のストライプのスーツで、香水のニオイをプンプンさせた高身長なイケオジ中年男性が隣にやってきた。勝手なイメージ像で言うなら、ファイナンシャルプランナーとかやってそうな男。香水くせぇなぁと思いながらも横目で見ると、ばっちり手チンで隠していた。ただ、この中年イケオジは、先程の指先ピーン!タイプではなく、手でチ●コを包み込み、全てを手で隠している謎の放尿法(?)だった。たぶん彼は真性包茎で、チ●コの先を人差し指と親指でうまくつまんでやらないと、スラックスめがけて放尿しちゃう可能性があったのかもしれない。でも、包み込んで隠されていたから、実際のところは形状など見てないから知らない。手の中からジョボジョボと太い放尿線が真下に落ちていたから、きっと私の予想は当たっている。
手チン。隠してほしくはないけれども、その言葉だけは流行らせていきたい。