英語は得意だろうか。ためしがき氏は英語に対する苦手意識は強く、他方で2000年代始めのインターネットにおいては、男のおしっこをエッチなコンテンツとして扱う日本語サイトは極めて少なく、必死に英語を読もうとした時期があったように思う。ダイヤルアップやISDN、テレホーダイ等、今でこそインターネット老人クラブ的なキーワードによる方法で接続していた時代の話である。当の自分は、比較的早くパソコンというオモチャを入手することができたため、インターネットのデビューは中学3年だった。お父さん、当時はパソコンを買ってくれてどうもありがとう。あなたの息子は、あなたがお勤めで稼いだお金で買い与えた、そのNECバリュースターNXと通信費を使い、男のおしっこを求めてワールドワイドウェブの航海へと出ていたのだよ。
2000年代初期には、有名どころで言えば「男街もっこり77番通り」というサイトがあり、その中のいちコンテンツとして「男のおもらし掲示板」という掲示板があった。現存するサイトのため、検索すればアクセスできるので、この領域では誰もが認める老舗サイトに値するであろう。当時は、毎日のように新たな男性のおしっこお漏らし画像を求め、漁ったものである。
この頃は、まだ検索と言えばディレクトリ型検索が一般的で、今のようにググればすぐに大量の情報にアクセスすることはできていなかった。ヤフーなんかも、この頃は細かくカテゴリ化されたディレクトリ型を用いた検索サイトであった。簡単に言えば、検索ワードを入力すると「あなたが必要とするその情報が豊富にありそうなのは、このページです」といった具合に、サイトへのトップページのリンクが一覧で出るようなイメージである。あるいは、細分化されたカテゴリを自ら選び辿っていき、「お目当ての話題はあるかな~?」と、情報を探すこともできた。ディレクトリ型は、サイト管理者がヤフーに掲載依頼の申請をして、審査を経て登録されるというプロセスが必要だったから、ヤフーの検索結果に載るということは、ある種のステータスだったと思う。かくいうためしがき氏も、ヤフーがディレクトリ型検索だった時代に、立ちションとは全く関係のない分野でホームページを約6年ほど運営していたことがあった。特定されないようぼかして表現すると、日本では無名の海外アーティストのファンサイトを作り、ヤフーのディレクトリ検索への掲載を果たした。そのアーティストの日本語サイトは、自分のサイトを含めると2つ存在していたため、ヤフーの該当カテゴリにはその2つのサイトだけが並んでいたのだが、片方のサイトが突然閉鎖されたこともあって、更にはドコモのi-modeが流行り、サイトをi-mode対応させたあたりから、そのアーティストの日本語の情報を求めるのであれば自分のサイトしか情報源らしい情報はなくなり、アクセス数を独占するという貴重な経験もした。そんな経験が根底としてあることによって、今でも立ちションへのムラつく熱い想いの矛先をどうすべきかと悩んだときには、レンタルサーバー借りてブログに書いちゃお、などという発想に行きつく。
ここまで述べてきたのは、あくまで2000年初期における日本のネットに限った話である。では、海外のインターネットではどうだったのかと言うと、男のおしっこがエッチなコンテンツとして溢れていた。画像がたくさん掲載されたサイトのみならず、メーリングリストに画像を添付してシェアしているものや、クローズドの会員制であるのにも関わらず無料のサイトには、掲示板から小説まであった。このように男のおしっこをインターネットで見ようとするのであれば、英語に触れることが必然的であった。
英語による男の立ちションやおもらしのメーリングリストは数多くあったし、その中に自分を含めた日本人もたくさん混じっていたように思う。毎日メーリングリスト経由で海の外から届くションベンネタを読むのが楽しくて楽しくてしょうがなかった。日本語だけでは得られない貴重な情報があるという、いかにも大学で教わりそうな意識の持ちようは、もう高校時代にインターネットのエロサイトですでに学び終えていた。エロ学士。
こういったサイトに掲載されているションベン系の小説からは、おもらしのひとつとっても、スタンダードな表現は‘pissing his pants’であっても、それを‘piss through his pants’にすると表現的には、こぼれ落ちるというか、ションベンが男のパンツという布の吸収スピードの限界値に達し、布は濾過の一層に過ぎず、ジャージャーとそのまま外へ漏れ出す感覚までを派生的な解釈で読み、それをエロいと感じ英語で勃起した。もちろん、日本語でもそういったエロ味あふれるションベン描写はいくらでも可能なのである。SNS時代の今でこそ、それは140文字のツイートなり、ブログなりで表現することができるし、実際にもそのような創作で活躍している人もたくさんいると思う。その上、今は動画によって、しゃべって伝えることもできるし、しゃべらずしても動画で直接エッチな描写を撮影することで表現ができてしまう。一方、インターネットの黎明期~普及期では、文字のコミュニケーションと解像度の低い画像が表現方法の主体だったことから、そうなると画像は小説の挿絵程度の役割しか持たなかった。だから、そもそも画面の向こうの相手とコミュニケーションを図るためには、ある程度の文章力が必要だったし、そういう人がサイトの管理者であり、次いで交流のみを求める側の人はメーリングリストのメール程度の文章力を、そうでなければ見ているだけ、というのが過去のインターネット社会だったのだと思う。これは、昔が良かったという主張では決してなく、今はいろんな人がいろんな方法で情報発信(エロ発信)できるから、インターネットが楽しくなった一方で、自分にとっての一番のお目当てはちょっと見つけづらくなったなぁ、というぼやきに過ぎない。
今、エロ系の動画サイトで‘piss through pants’や‘piss through underwear’等のキーワードで検索すると、興味深い動画が当たり前だが山ほど出てくる。その中で特に好きなのが、ズボンを脱ぎ(あるいはズボンのチャックを開け)、そこからパンツは脱がずに、パンツに包まれたままのチ●コをズボンの外に取り出し、そのまま手でチ●コとパンツを密着させ勢いよく放尿し、パンツへの吸収を最低限にし、おもらし状態にならないように、うまく小便をパンツの外に流し放尿する、という動画である。こうすれば、もちろん動画内にチ●コは映らないし、クオリティが高く器用な動画になると、パンツの染みは10円玉程度で済み、そのまま何事もなかったようにズボンを上げる作品もあったりする。パンツの生地の薄さや素材も成功を握る重要なポイントとなるだろう。
こういう動画を見て考えたのだが、この方法だと陰部は露出されずに放尿が完結する。なので、この方法によりトイレ以外で立ちションをして、それが運悪くも目撃者により通報されたとすれば、軽犯罪法違反に該当するのであろうかどうか疑問に思った。もちろん、条文が指す「大小便」はしていることになるだろう。でも、陰部はパンツの中にあるため、おもらしと見なすのが自然であろう。かつ、公然わいせつにあたる「身体の一部をみだりに露出」はしていないので、ここからもやはりこれが“立ち小便”に当たるのか、はたまた“おもらし”なのか、定義に迷うところだろうが、着衣のまま排泄を完了している時点で、どちらかと言えばおもらし寄りの行為とも見なせる。おもらしだって、アスファルトの上で行えば、地面を濡らしてしまうはずである。このように公然わいせつ罪にあたる可能性についても、やった場所が物陰に隠れるような場所で、かつ我慢の限界で近くにトイレがなく、チ●コだけはかろうじてパンツの中に閉じ込めたままうまくションベンだけパンツの布を通過させて外に流すこの仕方であれば、それはわいせつな行為と言えるのかどうか完全に不明である。もちろん、わざとひと目に付くようなやり方をしたらダメであろう。
更に言えば、この方法では第三者に陰部が目撃されることは不可能であることから、立ちションしている後ろ姿のみで通報されてしまった場合に、第三者はチ●コが見えていないにも関わらず、当然その男はアレを露出して立ちションしているものだと誤認するのは当然だと考えられる。立ちションした側も、「尿意がどうしようもなく、でもせめてチ●コだけはパンツの中に収めていて、そこから、つまりその状態でパンツの布から勢いよく飛び出るように力んで排泄をしてしまった」なんて説明しても、一般的な理解は得にくいことは想像に難くない。でも、陰部の露出がない放尿の方法として考えれば、最もリスクが少ないという可能性を秘めた、新たな立ちション(おもらし?どっち?)の方法なのではなかろうか。
パンツだけでなく、パンツとズボンの両方を通過することができるぐらい特殊な素材の生地が存在すれば、ズボンの上から手でチ●コの先をズボンに密着させ勢いよく放尿すれば、これだけでことが済むようになる。現状でこれが可能なのは、生地の目が荒く、そして生地が薄いメッシュ素材の短パンぐらいであろう。でも、さすがにそこまで荒くて薄い生地だと、パンツがそもそも透けるだろうから、商品としては成り立ちにくいはずである。今度、とりあえず試すのに良さそうなメッシュの短パンでも買ってきて、風呂場で試してみようと思う。いや、それより前に、パンツ単体でションベンを通過させやすい“透け透けおぱんつ”を売り場で探しておこうかな。